金元サル軍団第11回『さよならするのはつらいけど』
「もう、さよならの時間だね」
「いつまで経っても、話が尽きないよねー!」
「ほら、覚えてる? あたしが旅館で足をくじいちゃった時のこと」
「だよね! もうあたし、本当のショックだったんだから!
挫いた上にその場で転んじゃって、好きだった上田君に下着を見られちゃって、
その時の一言『え?豚?』って!
もう、上田君の事好きだったのに、そのせいで思いっきり気まずくなって、それっきり。
しかも、それ熊だったし、その前になんでそんなのを修学旅行で穿いてきちゃったのか、
もうショックを通り越して、一緒に笑っちゃったもんね!」
「色々ありすぎて、なんだか思い出いっぱいだよ!」
「・・・もう、なんで泣くの? 泣かないでよ・・・」
「今度の大学、行きたい学校だったんでしょ?
本当に、ほんっとうに頑張って合格して行くんじゃない!
私だって、第一志望の学校なんだから♪
・・・ね、泣かないでよ・・・」
「もう・・・ばか・・・つられちゃったじゃない・・・」
「・・・・・・」(ココから、もう涙交じり。 と言うか、涙ぼろぼろ。)
「・・・ほ、ほら、ちょっと頑張ればすぐに会えるじゃない!
ちょっとした遠距離恋愛みたいなもんよ!
今までずっと二人で面白おかしくやってきたんじゃない!!
大丈夫! きっと離れてたって、仲良しのままだよ!」
「・・・あたしだって、寂しいんだから・・・そんなに泣かないで・・・」
「大丈夫、きっと離れ離れになって、それぞれ新しい場所で友達を作ったって、あたし達は親友のままだよ・・・」
「いままで、本当にありがとう。
高校生活がこんなに楽しかったのは、みーちゃんのお陰だよ?
ほんと・・・」
「たった3年だったけど、いままでで一番の親友だよ・・・」
「・・・・・・」(涙を堪えて、ここから力強く)
「きっとさ、大学でダーリンに出会ったりして、社会人になって、そのまま結婚なんかしちゃって・・・それでも一緒に遊んだり、家族ぐるみで付き合ったり、子供同士で遊ばせたり、もしかしたら子供同士が結婚して親戚になっちゃったりしてね!」
「あはは! わからないよ? 本当にそうなるかもよ?」
「親戚は冗談にしても、きっとこれからも長く、ながーく一緒に過ごせるって!
だから、何かあったら電話、頂戴ね!
あたしも、彼氏とか出来たらすぐに報告するから!!」
「一つ、約束しよう・・・来年の今頃、きっと大学生活も慣れてそれぞれの生活がしっかり出来た頃に、この街で・・・私たちの高校時代の思い出のたっくさん詰まったこの場所で、
会おうよ。」
「もちろん、タイミングが会ったら夏休みとかに遊びたいけど、この街で・・・再会しよ?」
「・・・みーちゃん・・・これからも、よろしくね・・・」
「じゃあ、さよなら・・・そして、また今度・・・」
※高校の卒業式の後くらいのイメージ。 明るい娘が涙もろい高校の親友とさよならする。
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