【技術屋からみた】宅録の可能性と危険性
武漢肺炎がまさにパンデミックとなり、日本も例外なく非常に厳しい状況になっています。
クラスターの形成回避こそが現時点での最善策とされ、この声優業界の仕事現場は小~中規模のクラスター状況に該当してしまうわけです。
そこで最近は『宅録』による収録も検討されているそうです。
宅録。
自宅にて録音を行う収録のこと。
宅録に必要な機材や技術なんて言うのは今回触れるべき事ではないかと重いので省略しますが、それをプロの立場で考えた場合、どうなのかな?と言う点について記述して行きます。
まず最初に、ざっくりと要点を書いておきます。
・メリット
外出をせずに済むので、もし外出禁止令が出たとしてもリモートワークが可能である。
防音などがしっかりしていれば、仕事内容によってはクオリティ的に足りる。(そもそも、そう言う仕事スタイルは実際に存在する)
・デメリット
録音も演者自らやる事になるので、芝居・喋りに集中出来ない。
複数人数で掛け合う場合、演出家が介入しないと(つまり、抜き録りのような環境を作らないと)芝居感の統一が難しい。
録音環境が違うので複数の音源を使う場合、音を整える必要がある(その場合程度の一番低い音に揃える事になる)
今回は、技術的な面に焦点を置いて書こうと思います。
演出家的に言えば「やってやれなくはないんじゃない?」となるのですが……技術屋的には「ぶっちゃけ、ナレーション以外は厳しい」となります。
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