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時給1万円の壁

『時給換算すると』と言う表現が一般的かどうかわかりませんが、僕の周りではよく使われます。
基本的に成功報酬なので、1案件に対していくら貰うと言う世界なので。

2000円の仕事を30分でやれば、時給換算4000円となるわけです。
100万円の案件でも1000時間かければ時給換算1000円となるわけです。

ここで具体的な数字を出してみましょうか。
ドラマCDの演出・編集の仕事は、一応20万~30万円を頂戴しています。(もっと安く受けることもありますし、そもそも出演料やスタジオ代、音楽制作費など諸々を含めた『予算(バジェット)』で受ける場合、どれだけ残せるかでこの部分が調整枠となったりもするので。あ、僕は制作進行自体も兼ねてしまう場合があるので。ってか、それが音響監督の仕事の一つでもありますしね)
20万円として、時給換算すると……概ね脚本が届いてから音楽や効果音の当たりを着けつつ演出を考えるの3時間としましょう(実際に3時間程度で終わることもあれば10時間を超える場合もあります)、収録で演出をするための拘束時間が大体7時間(全員が一気に揃って収録出来たら4時間もかからなかったりしますけど……2回に分かれたとしたらこれくらいかな?)、録音した音声の編集・クリンナップに10時間(一つ一つリップノイズとかを取ればこれくらいかかるんですよ。むしろ短めに計算)、ミックス・マスタリングに20時間(全部自分でやってますからねぇ……もっと掛かる場合があります。音響効果の作り込みをすればもっと掛かりますし)。
ちょっと計算しやすいように調整もしましたが、合計40時間になります。
つまり、時給換算5000円となります。

最初は10万円とかでもホイホイ受けていましたが、時給換算すると上記の時間で終わったとしても2500円相当になるわけです。
それにこれには制作としての作業分が含まれていません。
なので、実質で言えばもっと下がります。
そもそも、この書いた時間で終わるかどうかというのもあります。

時給5000円、高いですか?安いですか?

まぁ、直接聴いたら「専門職なんですから高くないです」って言って頂けると思います。
しかし「そんなに貰えるのかよ!」って思っている人も割といるんじゃないかな?って思います。

ぶっちゃけ20代の自分にとっては時給換算5000円は高いと思ってましたから(笑)

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